■ 抄録・要旨
| 北海道から沖縄まで全国10地点でフィルターパック法による亜硝酸ガス(HONO)濃度の測定を行った。HONOの年平均濃度は騎西、札幌、豊橋で高かった。
HONO生成ではNO2と水との不均一反応の寄与が大きいと考えられ、HONO/NO2比の挙動は重要である。HONO/NO2比は、NO2濃度が低く、年間を通して大気中水分量(絶対湿度)の多い辺戸岬では大きい値で推移し、NO2濃度が高く、絶対湿度が比較的低い都市部の札幌北などでは小さい値で推移した。豊橋や騎西ではHONO/NO2比に季節変動が見られ、NO2濃度が低く、絶対湿度が高い夏に大きい値を示す傾向にあった。しかし、夏でもNO2濃度がかなり高い大阪ではHONO/NO2比の増大は明確ではなかった
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